G
グローバル科学文化出版
Welcome to Global Science and Culture Publishing        


HOME出版>鑑真・日本への軌跡

                                   
  
電子版好評発売中!パソコンに収納でき、置き場所に困らない。




鑑真 日本への軌跡Adobe Acrobat eBook




作者 楽敏
訳者 田建国/岩城浩幸/田建華
ダウンロード版価格 1,260円(税込)
文字数/ページ数   130千字/208P

在庫:
数量:
  

 本の内容
鑑真はなぜ日本に惹かれるのか?鑑真、徐福の渡日から、空海入唐、遣隋使、千歳丸の上海航海、中国留学生の日本への派遣まで、中日両国の文化交流史をたどり、古くから続いてきた日中交流の真の姿をさぐる力作。混迷の日中関係の今だからこそ読みたい一冊。

鑑真二回目の東渡に出発。<東征伝>絵巻、真人元開画。 唐招提寺の額孝謙上皇が題 遣唐使船帰航へ。<東征伝>絵巻、真人元開画。 難波に到着して歓迎を受ける鑑真。<東征伝>絵巻、真人元開画。


 目次
第一章  鑑真東渡
第一節  鑑真出家
第二節  東渡招請
第三節  六度の東渡
第四節  日本で仏法を弘揚
第五節  文化の恩人
第二章  徐福渡海
第一節  古代中日間の交流
第二節  史書に見る徐福渡海の物語
第三節  中国文化の伝播に対する帰化人の貢献
第三章  光武帝の金印
第一節  中日国交樹立の証拠
第二節  弥生文化と秦漢文化
第三節  稲作文化と各種農業技術の日本伝来
第四節  金属製造技術の日本伝来
第四章  王仁と儒教伝来
第一節  儒教の経典、初の日本伝来
第二節  初期日本の儒教
第三節  日本の政治に対する儒教思想の影響
第五章  空海入唐
第一節 求法と弘法
第二節  文化への貢献
第三節  仮名文字と日本の漢字文化
第四節  遣隋使と大化改新
第五節  唐代の中日関係
第六章  栄西と茶
第一節  栄西と「喫茶養生記」
第二節  入唐僧と「弘仁茶風」の形成
第三節  宋元の茶礼と日本の「唐式茶会」
第四節  明代の中日茶文化交流と日本抹茶道の形成
第五節  長崎の「唐人坊」と日本煎茶道の形成
第七章  宋学伝来
第一節  禅宗傘下の儒教
第二節  儒学が地方への普及
第三節  儒学の全盛と日本化
第八章  雪舟の「明」訪問
第一節  世界級の芸術大師、雪舟等楊
第二節  飛鳥時代以前の日本の芸術
第三節  日本の仏教美術
第四節  平安時代以後の日本美術
第五節  江戸時代の日本美術
第九章  東に浸透する西洋学
第一節  目を開けて世界を見る
第二節  漢訳の西洋書籍東瀛に伝わる
第三節  千歳丸の上海航海
第十章  扶桑に道を尋ねて
第一節  中日間文化関係の逆転
第二節  日本人に対する中国人の新しい認識
第三節  中国留学生の日本への派遣
第四節  留日学生と中国の出版、文学界
第五節  留日学生と中国革命


 まえがき より


日本の著名な歴史学者、内藤湖南が言った「日本文化は豆乳であり、中国文化はそれを豆腐に凝固させた苦汁である」との指摘は的を射ている。近代になって日本は、西洋文化を吸収して近代化国家の行列に歩み入った。一方の中国は、今度は一転して日本を師として、近代化の発展テンポを速めていくことになる。両国民は、お互いの優秀な文化を謙虚に吸収し、中日両国関係において友好的な詩篇を書き上げてきた。同時に知恵と寛容で、矛盾と確執を一つ一つ解決してきた。

しかし近年来、中日関係に屈折した局 が現れ、深い不安を抱くようになった。私はこれまで長い間、中日関係の発展に注目してきた。それだけに、中日関係の過去、現在、未来に向き合った時、歴史の流れに現れた美しい出来事に対する両国民の記憶を、喚起させなければならないという責任を感じた。

私は、中日両国民が、世々代々友好的に付き合っていけるということを固く信じてやまない。

中日文化交流の歴史は、秋の紅葉、春の蕾のように思いを馳せ、大切にされるべきものでなくてはならない。この本の出版が、中日両国の未来、両国民の世々代々の友好往来に、ささやかながら貢献できることを願ってやまない。
                          
楽 敏


 訳者あとがき

 日中関係は、近現代になればなるほど、共同作業の成 が希薄になる。その原因をいちいちあげつらうことはすまい。ただ願わくは、真成のように正 から相手に正対し、鑑真の周囲の人々のように大きな共同作業をなす。ここに日中関係の理想の原点があったことを確認したいと思うのである。 

 相手を過大評価せず、過小評価もせず、ひたすら等身大で見る動体視力を持つ・・・これが私の結論であり、持論である。本書の著者が披瀝した博覧強記と、それによって示された多くの事実は、必ずそうした社会的動体視力を養成するのに役立つことを確信している。

岩城 浩幸
トップページ